ママやパパの中には「子どもが3歳になったのにまだしゃべらない」「なぜうちの子はしゃべらないの?」など、同じ年代の子どもと比べて不安を感じている方も多いのではないでしょうか。
3歳になっても言葉を話さない子どもを持つ親御さんにとって、不安や心配はつきものです。
しかし、そのような状況に直面したときには、まずは冷静さを保つことが大切です。
なぜなら、言葉の発達には個人差があり、子供がそれぞれ独自のペースで成長するからです。言葉の遅れがあるからといって、必ずしも病気や障害があるわけではありません。
焦らずに対処し、適切なサポートを受けることで、多くの場合、問題は解決できます。
この記事では、言葉の発達に関する正しい知識や適切な対処法、また発育を助けるためにできることなども紹介していますので、ぜひ最後までご覧ください。
この記事で伝えたいこと
- 3歳でも言葉を話さないことはある
- 子どもの状況に応じ、適切な対処法を選択することが重要
- 幼児教育は子どもの成長を助ける
3歳で言葉を話さない原因4つ
日々すくすくと成長していく子どもを見るのは、ママやパパにとって本当に楽しみなものですよね。
3歳頃になると、日常生活で簡単な会話を理解し、短い言葉やフレーズで自分の意思や感情を表現できるようになります。
また、状況に応じて単語を組み合わせて簡単な文を作ったり、簡単なストーリーを理解したりすることもできるようになり、ママやパパとの会話だけでなくお友達とのかかわりの中でも言葉でのやりとりが増えてくる頃です。
しかし、この時期の子どもの発育には個人差があり、2〜3歳になってもまだしゃべらないという子はたくさんいますよ。
我が子が3歳になっても言葉がでてこないと、不安になるママやパパも多いでしょう。
しかし、育児書や周囲の子どもと比べたり、我が子を平均値に当てはめたりする必要はまったくありません。
3歳で言葉を話さないことに対して考えられる原因として、以下4つが挙げられます。
それぞれ詳しく確認していきましょう。
1.個々の発達スピードの差
幼児期の子どもの成長には、個人差があります。早くからおしゃべりを始めている子もいれば、内気で口数が少ない子もいることでしょう。
月齢によっては、同じ年に産まれた子同士でも体格や発達に大きな差があることも珍しくありません。
子どもの成長は、性格や環境・発達の度合いで変わると言われています。
普段の生活の中で、子どもが好きなこと・興味を持つようなものを通して、楽しく遊びながら言葉が出てくるよう促すのもおすすめです。
2.聴覚の問題
3歳で言葉を話さないことの原因として、聴覚の問題が考えられることもあります。
「呼びかけや子ども番組などのテレビにも反応しない」
「声を発するものの、言葉になっていない」
など、普段の生活の中で「おかしいな」と感じた時は、まず耳鼻科を受診してみましょう。
1〜3歳くらいの幼児時期は、ちょっとした風邪から中耳炎になってしまうこともあります。
耳の痛みや耳だれなどに気づかず放置しておくと、難聴を引き起こしてしまう可能性もあるので、早めの受診がおすすめです。
3.口の構造の問題
子どもが何かを話しているのに、うまく言葉を発せていない場合、口の構造に問題があると考えられます。
舌の裏には「舌小帯(ぜつしょうたい)」というヒダがあり、このヒダが平均的な長さよりも短いと「滑舌が悪い」「たどたどしいしゃべり方」などの原因になってしまう可能性があるのです。
これらは、機能訓練や手術で治す方法もあります。
普段から口の状態やしゃべり方を観察し、気になるようであれば小児科を受診してみるのが良いでしょう。
4.発達障害の可能性
3歳になってもしゃべらないことの4つ目の原因として、発達障害が疑われる場合があります。
発達障害とは、生まれつき脳機能の働き方が偏っており、行動や情緒に極端に不安定な面がみられるというのが特徴です。
具体的な症状はさまざまですが、発達障害は小さな頃から適切な治療や療育をすることで、社会生活を身につけることができます。
まず、ここでは発達障害の症状について詳しくみていきましょう。
自閉症スペクトラム(ASD)
自閉症スペクトラム(ASD)には、「人との会話やコミュニケーションが苦手」という症状がみられます。
などの特徴があり、相手の気持ちを汲み取ることや自分の意思をうまく伝えることが苦手です。
この症状を持つ子どもは、周りが話す言葉や意味を理解することがむずかしいため、言葉を発することが遅れてしまう傾向が高いです。
ADHD(注意欠陥多動性障害)
ADHD(注意欠陥多動性障害)をもつ子どもは、「我慢が苦手」という特性があります。
ほかにも、
などの症状がみられます。
3歳児の段階では「落ち着きがない」「活発」「我が強い」など、見分けがつきにくいこともあり、小学生になってから「勉強についていけない」「授業に集中できない」などの異変に気づくケースがほとんどです。
学習障害(LD)
学習障害(LD)の子どもは、「文章を読むのが苦手」「文字を書くのが苦手」「計算ができない」などの特性があります。
知的な発達障害とは異なり、「読み・書き・計算」といった国語・算数など特定の学習に対してのみに支障が出てしまうというのが特徴です。
幼児期の頃では、
などの傾向もみられますが、年齢とともに改善されることがほとんどです。
簡易的な発達障害チェックリストで我が子を見てみよう
ここでご紹介するのは、あくまでも目安としての簡易的なチェックリストです。
紹介した項目に多く当てはまったからといって、すぐに「発達障害である」と判断してしまう必要はありません。
普段の子どもの様子を観察し、気になる症状を確認してみてください。
1.じっとしていられない |
2.すぐにかんしゃくを起こす |
3.自分の思い通りにならないと、すぐに手が出る |
4.行動が攻撃的になりがちでトラブルが多い |
5.相手の話を聞けない |
6.変化が苦手・初めての場所を嫌がる |
7.集団で行動するのが苦手 |
8.歌や踊りに興味・関心をしめさない |
9.好き嫌いが激しい |
10.一人遊びが多い |
11.しゃべるのがおそい |
幼児期の子どもの発達はそれぞれの個性によるものが大きいため、言葉を発する時期にも大きな違いがあることを理解しておきましょう。
以下の表は、国が調査した「一般調査による乳幼児の言語機能通過率」です。
年齢(月齢) | 単語を言う(%) |
1歳0〜1歳未満 | 57.6 |
1〜2歳 | 69.9 |
2〜3歳 | 79.1 |
3〜4歳 | 86.1 |
4〜5歳 | 88.8 |
5〜6歳 | 89.1 |
6〜7歳 | 94.7 |
3歳の発育を助けるためにママやパパができること
3歳は環境によって、成長に違いが出やすい時期です。
まずは、子どもの発育を助けるためにできることを考えてみましょう。
1. 言葉以外のコミュニケーションを増やす
言葉を使わないコミュニケーションを増やすという方法があります。
これは「ノン・バーバル(非言語)コミュニケーション」と呼ばれるもので、顔の表情や声のトーン・身振り手振りなどをつかって気持ちを伝えるという手法です。
言葉に頼らないコミュニケーションで「伝えたいことの内容を補い、相手への理解を深める」という効果があるとされており、子どもがどんな言葉を理解し、興味を持っているのかがわかるようになります。
子どもと向き合う時間を増やすことで、円滑なコミュニケーションが取りやすくなり、3歳の発育を助けることにもつながりますよ。
2. 幼児教育に取り組む
子どもの発育を助けるためには、「幼児教育」に取り組むという方法もあります。
幼児教育といっても、早いうちから勉強させるというわけではなく「子どもの能力と自主性を育む」ことを目的としたもので、絵本やカード・運動などを取り入れたものがほとんど。
とくに「こどもちゃれんじ」や「月刊ポピー」などの幼児教材は、親子で楽しく取り組めるものが多く、年代に合わせた教材が揃っているのでおすすめです。
あいさつや早寝早起きの習慣づけ、基本的なマナーやルールも遊びながら身につけることができるので、楽しんで子どもの成長をサポートすることができます。
3. 同年代の子どもと遊ばせる
3歳児の発育を助けるには、保育園や幼稚園・公園などで「同年代の子どもと遊ばせる」時間を持ちましょう。
言葉を話すのが他の子より遅くても、子ども同士の意思疎通にはそれほど重要ではありません。
むしろ、他の子と楽しい時間を過ごして遊べることが大切です。
内気な子はなかなか自分から輪の中に入れないかもしれませんが、時間をかけてゆっくりと子どもを見守ってあげること。
攻撃的な行動に出やすい子は、「手をあげると遊んでもらえないこと」「謝って仲直りすること」の大切さなど、集団行動のルールも自然と身につき、自主性や社会性が育まれていきます。
4. 試すようなことはしない
子どもがなかなか話さないからといって、試すようなことをしてはいけません。
「これが言えたらおやつあげる」「ちゃんと言わなきゃわからない」など、一つのことに対して条件をつけたり、うまくできないことを無理に言わせようとするのもNGです。
言葉を話すのが早い・遅いは個人差によるものが大きく、3歳だからといって言葉を発することができるとは限りません。
子どもの発達を試したり催促したりするのではなく、安心できる環境を整え、ゆっくりと余裕を持って見守ることが大切です。
5. 専門医に相談する
「子どもが言葉を話さない」「問題行動が多く、日常生活でも困っている」などの場合は、専門医の先生に相談して診断してもらうのも一つの方法です。
とくに「発達に異常があるのかもしれない」「日頃から子どもの気になる行動がある」と感じている場合は、家庭だけで悩まずに、まずはかかりつけの医師に相談してみましょう。
普段かかっている病院が決まっていない場合は、耳や口に異常を感じるなら耳鼻科・耳鼻咽喉科・口腔外科、言語や言動に困った行動があるなら小児科・児童精神科など、それぞれの症状に合わせた医療機関を受診することをおすすめします。
子どもの成長を助ける幼児教材3選
ここでは、子どもの成長をサポートし、一緒に楽しく遊んで学べるおすすめの幼児教材をご紹介します。
1.こどもちゃれんじ
こどもちゃれんじは、0歳〜6歳児までの幼児教育を提供する通信制の幼児教育教材です。
テレビアニメでもおなじみのキャラクター「しまじろう」と一緒に、子どもの「もっと知りたい」気持ちを引き出し、楽しく学習ができるのが特徴です。
資料請求では「年齢に合わせた教材実物ワーク」や「絵本見本」などの体験セットが無料でもらえるので、まずは気軽に問い合わせてみるのが良いでしょう。
2.月刊ポピー
余計な付録をつけず、お手頃な価格で幼児教育ができる2〜6歳向けの家庭学習教材なら、月刊ポピーがおすすめです。
デジタル教材を使って「もじ・かず・ことば」も楽しく経験しながら学ぶことができます。
資料請求では、月刊ポピーの内容がよくわかる「無料お試し見本」がもらえます。
実際に使われている教材の一部が抜粋されており、どのように毎月の学習を進めていくのかがよくわかるのでおすすめです。
3.スマイルゼミ
タブレットを使った幼児向けの通信教育なら「すまいるぜみ」がおすすめです。
学年に関係なく、先取りで学べる「無学年学習(コアトレ)」を導入しているので、子どものペースに合わせてどんどん先の学習を進めることができます。
無料の資料請求では、その時期に合わせたプレゼントがついています。
2024年4月末までの特典は「わんだふるぷりきゅあ」「ブンブンジャー」とのコラボグッズや「医師が教える幼児教育最前線」の冊子などがもらえるので、気軽に問い合わせてみましょう。
成長度合いはその子の個性
3歳で言葉を話さない我が子をみると、「大丈夫かな?」と心配になってしまうこともあるでしょう。
意思疎通がうまくできないことに対して、子育て中のママ・パパにとってはイライラしたり、不安になったりして落ち込むこともあるかもしれませんが、子どもの成長には大きな個人差があります。
驚くほど早い時期から言葉を発する子もいれば、時間をかけてゆっくりと話し出す子どももいるので、過剰な心配をする必要はありません。
まずは「自分の名前」や「ママ・パパ」など、簡単な単語を練習してみるのもおすすめです。
子どもの個性を理解し、子どものペースに合わせて成長を見守っていくことを大切にしていきましょう。